最悪に備える主要中銀、今後数カ月で利下げ準備－貿易戦争の影響注視

世界の主要中央銀行は、トランプ米大統領が引き起こす貿易戦争が、自国経済や経済圏に及ぼす影響を和らげようと、大部分が今後数カ月で利下げを準備する見通しだ。
先進国・地域の金利を反映するＢＥの総合指標は、より大きな困難に直面している。
ホワイトハウスが発動する関税措置は自然な成り行きとして、米消費者にとって物価の押し上げ要因になる可能性が高い。
　世界各国・地域の主要中銀は、インフレ再燃の危険な兆候を判断するため、貿易戦争における対抗措置と状況のエスカレートを警戒することになるだろう。
　トランプ政権の関税措置が政策担当者と企業の経営幹部らを驚かせた後、日銀を巡る主な焦点は、5月に利上げを決定するかどうかではなく、年内に利上げを求める政治的圧力と、それが景気の勢いをそぐリスクとの板挟みになりかねない。
　ＢＥの木村太郎シニアエコノミストは「トランプ政権の関税を巡る混乱は、日銀の政策判断を難しくした。」
原油価格の下落がインフレを抑制することで、利上げはその後休止されるが、春闘での力強い賃上げが26年に2回の利上げを促し、政策金利は1.25％になると予想すると見解を示した。