農中新理事長、米国債処理は3月で完了-「分散投資ぶれずにやり抜く」
記事を要約すると以下のとおり。
農林中央金庫理事長に1日付で就任した北林太郎氏はブルームバーグとのインタビューで、収益性の悪化した米国債などの債券処理は3月末までに終えたことを明らかにした。 4月に入りトランプ米政権の上乗せ関税など政策の不透明感から、米国債の金利が急騰。「アセットクラスや地域、投資タイミングなどさまざまな形で分散を効かせていく」と述べた。 外債投資の失敗を主因に農林中金は前期(2025年3月期)に過去最大となる1兆9000億円程度の最終損失を計上する見込み。市場運用ポートフォリオの再構築を通じて安定的な収益を確保することが急務となっている。昨年12月末までの9カ月間で約12兆8000億円の投資残高があるローン担保証券(CLO)については、引き続き主要な投資対象としながらも、「どんどん増やすということではないと慎重な姿勢を示した。」 22年3月末には60兆円近くあった市場運用資産残高は、昨年12月末時点で約45兆円にまで減少。2月に公表した今期(26年3月期)の純利益目標300億-700億円程度は確保できる見通しだという。 北林氏は1994年にワシントン大学で経営学修士(MBA)を務めていた。 農林中金への入庫を決めた原点は学生時代にある。市場の変動率の高まりはリスクであると同時にチャンスの可能性もあるとしながらも、「乾坤一擲と打って出るタイプの投資はしないとして、冷静な運用姿勢を貫く考えだ。」
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