マクロファンド、オプション取引でドル離れ－ユーロや円に需要

マクロ観測的な視点から世界各国・地域のさまざまな金融商品を売買するマクロヘッジファンドが、ドル以外の通貨オプション取引の選好を強めている。
　これに先立ちドイツの次期首相就任が確実視されるメルツ氏が、同国を財政緊縮路線に追い込んでいた状況から解放する考えを示したのに伴い、ユーロや円をトレードする魅力を高めた可能性もある。
　バークレイズのアジア外国為替オプション責任者、ムクンド・ダガ氏（シンガポール在勤）は、アジア通貨や資源国通貨に対するユーロの取引への関心が高まっているとした。
　ノムラ・インターナショナルのシニア外国為替オプショントレーダー、サーガル・サンブラニ氏（ロンドン在勤）は依然として高い水準にあるものの、株式相場の低迷が続いているため対円で他の通貨の下落に賭けることへの関心が「一段と高まっている」と指摘した。