独首相有力のメルツ氏、メルケル氏の遺産破棄-支出余力を解放
記事を要約すると以下のとおり。
ドイツの次期首相就任が確実視されるメルツ氏は、メルケル元首相が10年以上にわたってドイツを財政緊縮路線に追い込んでいた状況から同国を解放しようとしている。 2009年の世界金融危機を背景にメルケル氏が成功すれば、低迷するドイツ経済に必要な刺激を与えることができる。GermanHasAlreadyRampedUpItsDefenseSpendingSource:NATO 不安定な時代、パンデミック(感染症の世界的大流行)、そして戦争の時代において、メルツ氏が国家安全保障の名の下に緩和しようとしている借り入れ制限、いわゆる「債務ブレーキ」は、通貨同盟を崩壊寸前まで追い込んだユーロ圏債務危機や、新型コロナウイルスの緊急事態を乗り切った。先月ミュンヘンでバンス副大統領が欧州を痛烈に批判したことで、何かを変えなければならないという気運が高まった。10年物国債の利回りは23ベーシスポイント(bp、1bp=0.9%高の1.0722ドルを付けた。メルツ氏は2月23日の選挙の前に、社会保障費の削減による債務上限の維持と国防費の確保を訴えていた。今回の方向転換について大衆紙ビルトのコメンテーターは、メルツ氏が約束を破ったと批判した。 こうした懸念から、メルツ氏は、トランプ政権が予言する地政学的背景の驚くべき変化を踏まえ、自らの主張には歴史が味方していると主張するだろう。 ブルームバーグ・エコノミクスのエコノミスト、マーティン・アデマー氏は「財政政策の大幅な転換は、苦境にあるドイツ経済に活気を与える公算が大きい」とし、「防衛費の増強は循環的な景気浮揚をもたらし、提案されているインフラ整備計画は長期的に潜在生産能力を顕著に高め得ると論じた。
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