トランプ氏勝利に熱狂した市場、今から真価問われる-株は既に反転
記事を要約すると以下のとおり。
昨年11月の米大統領選でドナルド・トランプ氏が勝利したことにより、市場は即座に活気づき、株価は上昇、ドルは高くなり、ビットコインは急騰した。当初はフラット化していた米国債利回り曲線は、11月下旬以降は急速にスティープ化している。関税は最大のリスクであり、政権の計画で貿易戦争がトランプ政権1期目よりも長期化し、予測不能になるのではないかとの懸念を招いている。株式 トランプ氏への熱狂的な期待感は、小型株など低迷していた銘柄にまで急速に広がった。次期政権の保護主義的な貿易政策は、収益の大半を失った。 インタラクティブ・ブローカーズのスティーブ・ソスニック氏は「これらの企業の多くは、利益がわずか、あるいはまったく利益が出ていないため、資金調達に依存しなければ生き残れない。」トランプ氏が金融機関に対する規制緩和を表明したためだ。 エネルギー株も選挙後に買われた。しかしその後の値動きは荒く、供給過剰や関税、経済成長への懸念から3.2%下落している。そして、テスラ株は同氏の勝利以来70%上昇している。 インタラクティブのソスニック氏は「選挙後の株式取引で、暗号資産とテスラほどうまくいった銘柄はない」と述べた。 ブルームバーグのドル指数は、投票日からの10週間で5%上昇しており、これは2016年のトランプ氏勝利後に記録した上昇率とほぼ同じだ。ミーラ・チャンダン氏率いるJPモルガン・チェースのアナリストは、カナダ・ドルがコロナ禍の最安値まで下落する可能性があると予測していた。 チャンダン氏はさらに「関税はまだ完全に織り込まれていないと思う」と、最近のポッドキャストで指摘した。そして、まさにその通りのことが起こっている。 シュローダー・インベストメント・マネジメントのポートフォリオマネジャー、ニール・サザーランド氏は「利回り曲線がスティープ化し始めている」と指摘。金利スワップ市場は現在、年内の追加利下げを0.25ポイント幅で2回未満と見込んでいる。先週、予想を下回るコアインフレ率の発表を受けて、米国債利回りが全ての年限で急低下した。
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