英国の債券急落が「トラス危機」と異なる理由とは-QuickTake
記事を要約すると以下のとおり。
金融市場では英国債下落を受け、2022年のトラス政権当時の市場危機の記憶も相まって同国の予算案に対する疑念が高まっている。トラス氏の予算案を受け、債券とポンドが急落したのが始まりだ。 英国の年金業界で採用されている年金負債対応投資(LDI)戦略も、債券下落を加速させた要因だ。市場沈静化に向け国債購入に踏み切った。 閣僚はおおむね冷静さを保ち、政府の政策にもここ数週間、変更はない。 英国債市場は22年当時に比べ耐性が増しているように見受けられる。 ただ市場の動きは依然として政府を悩ましている。 リーブス氏の予算は、予算責任局(OBR)の経済成長見通しは、英中銀や民間のエコノミストよりも楽観的だ。労働党が昨年7月に政権を握ってから成長は滞っている。債券利回り上昇は通常なら自国通貨を下支えするが、ポンドは1年強ぶりの安値を付けている。 欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)や「トラス危機」といった長年の政治の混乱を受け、投資先としての英国の魅力は損なわれている。これにより英国債の供給量は増え利回りに上昇圧力がかかっているが、英中銀のバランスシートは年間で1000億ポンド圧縮する予定だが、積極的な売却額はこのうち130億ポンドにとどまる。
[紹介元] ブルームバーグ マーケットニュース 英国の債券急落が「トラス危機」と異なる理由とは-QuickTake