モメンタム投資にほころびの兆し、記録的なリターンの年から一転も

「トランプトレード」を巡る歓喜や人工知能（ＡＩ）に対する熱狂にもかかわらず、2024年はさまざまな市場で利益を上げるのが難しい年だった。
中国政府の景気刺激策が追い風になると期待された商品相場も上下に振り回された。
　唯一の明るいスポットは株式で、米企業が再び主役となった。
今年はバリュー株と小型株が苦戦した。
今年はこの戦略にとって記録的な年となり、その信奉者に多大な利益をもたらしたが、27日のような動きが今後より一般的になるというリスクも高まっている。
　つまり、株式のパフォーマンスランキングは驚くほど一貫しており、エヌビディアやメタ・プラットフォームズといった大手ハイテク銘柄が常に上位を占めてきた。
　さまざまな相反する流れが多く発生したため、どのような投資環境でも安定的なリターンを得られるよう設計された「全天候型」のマルチアセットポートフォリオモデルであるリスクパリティーは、ほぼ横ばいで1年を終えた。
より多くの投資家が参入したり、新しい情報を吸収するのが遅いことなどから、市場トレンドがしばらく継続する傾向を捉えるのに役立つ。
テクノロジー銘柄に大きく賭けたことに加え、モメンタム戦略はトランプ氏の大統領選勝利から恩恵を受け、特にパッシブ型ファンドの支配力が強まっている。
「ここ数年間で平均回帰が見られないことから、多くの投資家が勝ち組を保有し続けている」と述べた。