日産、経営再建へ猶予は1年-26年に迫る過去最高の「社債償還の壁」
記事を要約すると以下のとおり。
日産自動車では2026年に社債の償還額が過去最高に達する見通しだ。「償還の壁」が迫る中、日産の信用リスクを示すクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)は今年最高水準に達し、円建ておよびドル建て社債のスプレッド(上乗せ金利)は2023年3月期)業績予想の下方修正と9000人の人員削減を発表し急落したが、その後はアクティビスト投資家による株式取得が判明して急騰した。クレジット市場では海外で投機的等級に格下げされ、いわゆる「堕天使」になりかねないとの懸念が投資家から「相応のスプレッドが要求される可能性がある」と話す。フィッチ・レーティングスかムーディーズ・インベスターズ・サービスのいずれかで格下げとなると外貨建て社債はジャンク級となる公算が大きく、投資適格債指数から除外されると指数に組み入れられている銘柄のみを対象とする投資家は投資できなくなると言う。格付け見通しはいずれも「安定的」で、今後も中長期的に電気自動車(EV)の開発や自動運転など次世代技術開発のための多額の投資負担の増加によるものだとした上で、4400億円超の赤字は業績の悪化と投資負担が続くため、業績を早期に安定化させてFCFの黒字化基調を維持できない場合、格付けへの下方圧力が強まるとの見解を示した。 日産はまた、日本の自動車メーカーの中で収益に対する借入金が圧倒的に多い。日産のCDSは日本で4番目に高い債務不履行リスクを示すのは3社しかない。ブルームバーグのデータによれば、30年に満期を迎えるドル建て債も、スプレッドは今年の最低水準から50bp急拡大した。
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