米連邦最高裁、数少ないチェック機関になるか－トランプ氏の権限巡り

ドナルド・トランプ氏の政権1期目の判事指名で変貌を遂げた米連邦最高裁判所は、トランプ氏のホワイトハウス返り咲きに伴い、同氏の権限に対する数少ない潜在的なチェック機関の一つとなりそうだ。
2020年大統領選での敗北結果を無効にしようと求めたトランプ氏の訴えを退けたケースなど、自分に不利な判断を下した被任命者を同氏が非難したことは一度や二度ではない。
　最近では、20年大統領選結果を覆そうとしたとしてトランプ氏が起訴された事件を巡り、同氏が主張した免責特権を部分的に認める判断を同氏任命の多数派が下し、大きな勝利をもたらした。
WinRatesofUSPresidentsattheSupremeCourtTrump'sfirsttermhadlowestsuccessratesinceatleastthe1930sSource: LeeEpsteinandAndrewD.Martin,WashingtonUniversityinSt.Louis&MichaelJ.Nelson,PennStateUniversity Note:Onlyincludescasesinwhichpresidentorexecutivebranchwasaparty.　　最終的には、トランプ氏の1期目の在任中、同氏が輸入鉄鋼製品に課した25％の関税を巡り、業界団体が求めた差し止めの訴えを最高裁がどの程度融和的であるかが試される可能性のある分野だ。
トランプ氏は、国家安全保障を理由に関税を課す広範な裁量を大統領に与える「通商拡大法232条」の規定に依拠した。
ただ、裁判所が判断するかどうかが問題となるかもしれない。
裁判所が判断するかにかかっている。
　ケース・ウェスタン・リザーブ大学ロースクールのジョナサン・アドラー教授（行政法）は、「トランプ次期政権が議会の承認なしに移民法を事実上作り変えようとしているのであれば、裁判所はそれに対して大きな制約となるだろうと語る。」
憲法は長い間、米国内で生まれた者は誰でも米国市民であると解釈されてきた。
　こうした動きの幾つかは、皮肉な障害にぶつかる可能性がある。
今年6月には、最高裁は数十年にわたる判例を覆し、不明瞭な連邦法に独自の解釈を加える規制当局の権限を制限した。
　グローブ教授は「判事は一般的に原則的であろうと努める」とした上で、「何人かはどの政権であれ行き過ぎをチェックする役割を果たすと思うが、誰かについて確かなことを知るのは難しいと説明した。