パウエル議長「トランプ氏の世界」に回帰-関税引き上げや減税影響へ
記事を要約すると以下のとおり。
パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長にとって、7日の仕事の半分は問題なく進みそうなのに対し、残りの半分はあまりそうでないかもしれない。 トランプ氏の衝撃的な大統領選圧勝を受け、世界中の金融市場では既にすさまじい勢いで価格再設定の動きが広がっている。 トランプ次期大統領は外国からの輸入品への一律の追加関税賦課や、法人税率引き下げおよび残業代などへの課税撤廃を公約している。関連記事:FRBに対しトランプ氏の一連の政策方針を念頭に、ウォール街の複数のエコノミストは、選挙前よりも少なめの利下げを見込んでいる。JPモルガン・チェースは、今週と来月に0.25ポイントずつの金融緩和を引き続き予測しているが、それ以降は1会合置きの利下げにペースを落とすと予想する。「不確実性が高まれば、少しゆっくり進めたいと考えるかもしれない」と話した。しかし現在、新たなリスクが発生している。同氏はまた、不法移民の大規模強制送還を約束している。選挙前は4回だった。だが、多くの有権者にとっては、物価上昇と、インフレ期待が不安定化するリスクに敏感になっている。再加速の兆しがあれば、当局は利下げペースを落とすか、利下げを決め、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標レンジを4.5-4.5-4.75%にするとみている。予想を上回る強い経済データが労働市場の悪化懸念を和らげ、0.25ポイントの引き下げを一層受け入れやすくしている。ただ、今回の選挙結果や、トランプ氏の政策が経済とインフレの見通しを変える可能性があることを踏まえると、投資家は金融当局は党派政治にとらわれない運営を目指している。「われわれは非政治的機関だ。」 税制では、トランプ氏は1期目に可決され、来年末に期限切れとなる減税措置の延長と、法人税のさらなる減税を約束している。トランプ氏は1期目の影響への対処を迫られる中銀は、関税引き上げや減税を含むさまざまなシナリオが経済にどのような影響を与えるか予測を立て、最終的には政策が実際に実施された場合にのみ行動していた。ドルは貿易と金融で支配的な役割を担っているため、ワシントンでの金融政策の決定は為替レートに影響を与え、しばしば他国に対応するよう圧力をかける。 米金融当局は今のところ、雇用と物価にフォーカスし続けることができる。「選挙の結果どうなるかは、政策がどのように進展し、それが経済にどのような影響を与えるかに左右される」と語った。 パウエル議長は既に、新たに入手するデータに強く誘導されるアプローチを強調している。「データの背後には不確実性がある。」
[紹介元] ブルームバーグ マーケットニュース パウエル議長「トランプ氏の世界」に回帰-関税引き上げや減税影響へ