中国が不動産支援、支出拡大も示唆－今年も全人代常務委が焦点か

中国政府は、不動産セクターを対象に新たな支援策を講じる方針を示し、景気を下支えするため政府借り入れの拡大も示唆した。
藍氏は国債増発余地があると示唆したほか、地方政府の債務負担を軽減するとも表明。
藍仏安財政相（中央、10月12日）Source:Bloomberg　　藍氏は追加刺激策を講じた場合の具体的な規模に触れておらず、投資家の失望を招く可能性もある。
　ジョーンズラングラサールの大中華圏担当チーフエコノミスト、龐溟氏は「地方債務リスクを軽減し、国有銀の資本不足を補い、不動産セクターを下支えすることを目的に発表された今回の財政支援は、まさに市場や投資家が期待しているものだ」とコメントした。
前向きなトーン　　オーストラリア・ニュージーランド銀行（ＡＮＺ）のシニアストラテジスト、邢兆鵬氏は「前向きなトーンであり、財政省は国債と地方債の枠を追加する可能性が高い」と分析。
　藍財政相は具体的な規模を明かさなかったが、地方政府のバランスシート外の債務を交換する上限を引き上げる単発の取り組みについて「ここ数年で最大」になるとの見通しを示した。
中国人民銀行（中央銀行）はすでに利下げに加え、不動産や株式市場の下支え策も講じている。
　ＡＮＺのシニアストラテジスト、邢氏は「政府が刺激策の軸足を消費に移すにはまだ長い道のりがある」とし、「成長率を高めるか、リスクを防ぐか。