iDeCoやNISAに関する話題が増えたことにより、これまで貯金一辺倒だった投資未経験者が投資信託に興味を持つようになりました。
しかし、どんな商品があるのか、どう違うのかわからない初心者にとって、商品選びは非常に困難です。
こちらでは、投資商品を選ぶ時のポイントや商品ごとの違い、商品の選び方などについて見ていきます。
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投資商品を選ぶ時のポイント
投資商品を選ぶ時に把握しておきたいポイントがあります。
一つは、銀行や証券会社によって、取り扱っている商品が異なるという点です。
例えば、気になっている投資商品が見つかり、懇意にしている金融機関で口座を開設して購入しようとしても、取り扱いがないというケースも考えられます。
そのため、購入を検討している商品がある場合にはその商品を扱っているところで、これから選ぶ場合にはラインナップが豊富なところで口座を開設しましょう。
投資信託は複数の商品を購入する可能性がありますので、商品数だけでなく様々な種類の商品を扱っているところがおすすめです。
一般的に、オンライン証券会社は品揃えが豊富で検索や比較もしやすくなっています。
もう一つが、内容が似ているのに取扱会社によって名称が異なる商品も存在するという点です。
例えば、先進国の株式を中心に構成しているインデックスファンドでも、組み込む銘柄や割合は異なりますので、運用成績に差が生じます。
また、実質的に同じ運用をしていても信託報酬が異なるケースもあります。
この場合、運用成績が同じでも、信託報酬として差し引かれる金額が異なりますので、リターンに差が生じるでしょう。
そのため、投資商品を選ぶときには運用実績や組み込んでいる銘柄、信託報酬などを比較して、より大きなリターンを期待できる商品に絞り込む作業が必要です。
取扱会社によって差が生じますので、少なくとも自分が購入を検討している投資商品に関しては、きちんと比較した上で口座開設をした方が良いでしょう。
どう違う?投資商品でチェックすべき点
投資商品は運用会社がそれぞれに設定していますので、投資対象や実績、手数料などが全て異なっています。
投資対象とは実際に運用する銘柄のことで、短期金融証券や債券、株式、先物やオプション、不動産(REIT)など多岐にわたった内容です。
例えば、リスクを抑えてリターンを低く設定する場合には債券をメインに運用し、ハイリスクハイリターンを狙うなら先物や株式を中心とした投資商品にするなど、投資対象の選び方やその比率は様々です。
従って、投資信託では投資商品が自分の目的に見合った種類と割合になっているかをチェックしなければなりません。これまでの実績も公開されていますので、内容を精査して将来性があると思われるものを購入しましょう。
また、投資信託は大きく分けてインデックスファンドとアクティブファンドに分けられています。
インデックスファンドは、日経平均株価やTOPIXといった指数と同様の構成にしてこれらと連動するように設計されていますので、大きなリターンは望めませんがコストやリスクを低く抑えることが可能です。
一方、アクティブファンドは指数を上回ることを運用目標としており、プロのファンドマネージャーが調査や分析を行い、優良な銘柄を厳選しています。
そのため、インデックスファンドに比べればリスクもコストも高くなりますが、場合によっては大きなリターンが期待できるでしょう。
このような特徴から、投資初心者はリスクを抑えることができ、低コストで運用できるインデックスファンドから挑戦するのが無難です。
実際、安全性の高い資産運用を推奨しているつみたてNISAでは、インデックスファンドの割合が大半を占めています。
アクティブファンドを選ぶ時には、ファンドマネージャーの方針が自分と合っているか、きちんと確認してから購入したほうが良いでしょう。
また、運用コストも長期的な運用では重要なポイントです。
投資信託では、商品の購入時に購入時手数料、運用期間中に運用管理費用(信託報酬)や監査報酬が発生しますし、株式などの売買や投資信託の換金時には売買委託手数料や信託財産留保額が請求されます。
一部の投資信託では購入や売買で手数料が発生しないこともありますし、iDeCoやNISAで購入した投資信託については運用益が非課税になるなどの例外はありますが、いずれの場合でも運用管理費は必要です。これは、運用結果に関係なく保有している資産額に応じて支払わなければなりませんので、手数料が高い商品を長期的に運用すればリターンに大きな差が生じるでしょう。
手数料は運用会社によって異なりますので、似たような内容の商品ならば手数料が安いところを選ぶのがおすすめです。
投資信託の選び方 1.「ランキング」
初心者が投資信託を選ぶ時は、自身の年代や目的によって基準が異なりますので、適切な商品を見つけることも困難です。
もちろん、自分で目論見書などから情報を収集して、目的に見合った商品を購入できるのならば問題ありませんが、初心者の内は今後の値動きの予想がつきにくいですし、そもそもどのような商品が自分に合っているのかの判断ができないでしょう。
ではどうするかというと、投資信託のランキングを元にするという方法が案外有効です。
投資信託のランキングには、証券会社等が公開している一定期間内の売れ筋や積立契約件数などの他、投資家が自身の判断で推奨するものもあります。
初心者の場合には、個人的な感情や思惑に影響を受けることがない売れ筋ランキングの上位から選ぶのが良いでしょう。
もちろん、投資家が勧める商品の中には高いリターンが期待できるものもありますが、ネット上で紹介した商品を購入したユーザーが損失を出しても責任を取ってもらえるわけではありません。
中には、素人が勝手にランキング付けをしているサイトやいい加減な分析で無責任に順位を決めているサイトもありますので、現実的に多く購入されている商品を選んだほうが安心です。
長い運用期間の間には予想外の事情が発生する可能性もありますが、ほとんどが長期的に見れば安定した運用成績の商品になるでしょう。
投資信託の選び方 2.「投資対象」
ある程度自分で調べて商品を選びたいという場合には、コストに加えて投資対象の内訳で選びましょう。
投資信託は、目標に応じて投資対象の種類や割合を変更しており、それによって同じ額を投資しても運用実績に大きな差が生じます。
例えば、主な投資対象の地域だけを見ても、国内中心、海外の先進国中心、海外の新興国中心、国内外のバランス型など様々です。
また、運用対象も値動きが大きい株式、安定型の債券、不動産投資信託のREIT、コモディティなどのその他資産に分かれています。
基本的には、若い年代の内は株式を多めに選ぶなど、ある程度リスクを取りながら大きいリターンを目指しますが、老後が近づいて仕事の収入が減少してくる頃には、大きな損失を避けるために債券の割合を増やしてリスクを減らすようにします。
失敗しないために意識したいこと
投資信託は長期的に運用することで安定したリターンを目指す運用方法です。
しかし、初心者は投資信託に関する知識が乏しいため、運用中に不安になることも少なくありません。
こちらでは、投資で失敗しないために意識したいことを見ていきましょう。
まず、投資信託は長期分散投資を忘れないことが重要です。
運用中に基準価額が下がって損失が出ることもありますが、慌てて売却することはおすすめできません。
投資信託の場合、運用期間が長ければ長いほど複利効果で大きな利益が出やすくなるためです。
複利効果というのは、運用で得た利益をさらに運用して元本を増やしていくことで得られる効果で、年数が経過するほど元本が大幅に増えていき、それに伴って利益も増加します。
また、長期的に運用すれば運用成績も安定しやすくなり、20年投資を継続した場合には2~6%の利益が出るケースが多いとされています。
積立にした場合には、基準価額が下がったときに多くの口数購入でき、基準価額が上がれば利益が出やすくなるため、さらに安定した運用となるでしょう。
そして分散は、商品を1つに絞らずに複数の投資先に分けて購入する方法です。国内と国外、債券と株式など性質が異なる商品を組み合わせることで、リスクを抑えることができます。
また、資産運用に関する勉強を続けることも大切です。
世界情勢によってどのように経済が変化するのか、高いリターンを狙いたいとき、安定した運用を行いたいとき、どのような組み合わせで銘柄を選ぶのかなど、初心者だからこそ学ばなければならないことも少なくありません。
実際に運用を続けながら勉強することで、着実に利回りの高い商品を見つけたり、リスクコントロールができるようになったりします。
【まとめ】商品選びも購入も簡単なオンライン証券がおすすめ
投資信託は利益が出ることもありますが、元本割れする可能性もあります。
投資は自己責任ですので、多少損失が出ても継続できる範囲内の金額で運用すること、自分で勉強して納得できる商品を選ぶことが重要です。
オンライン証券会社ならば自分で情報収集や積立・購入が簡単に行えますし、運用実績もリアルタイムに確認できます。
興味がある方は、まず口座開設から始めてはいかがでしょうか。