ECBの追加利下げ余地は限定的、慎重促す-シュナーベル理事
記事を要約すると以下のとおり。
欧州中央銀行(ECB)のシュナーベル理事は、今後の利下げには慎重になる必要があるとの考えを示した。 「インフレ見通しを考慮すると、今後発表されるデータがわれわれの基本シナリオを裏付けるものであれば、徐々に中立金利に近づけていくことができると思うとシュナーベル氏はフランクフルトのオフィスで述べた。」ギリシャ中銀のセンテノ総裁のようなハト派的な政策委員が示唆しているよりも高い数字だ。 シュナーベル氏のコメントを受けて、短期金融市場ではECB利下げ幅を146ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)と織り込んだ。ドイツの2年物国債利回りは低下を帳消しにした。 投資家は中銀預金金利が来年1.75%程度まで低下するとみているが、シュナーベル氏はこれに異を唱えた。 インフレ率が目標を下回ったとしても、その原因が経済の根本的な問題にある場合には、利下げは逆効果になりかねないとも警告。 成長については、今月の購買担当者指数(PMI)の予想外の落ち込みを重大視することはせず、欧州の政治的混乱と米大統領選のトランプ氏勝利に起因する不確実性の高まりが理由だとの見方を示した。 インフレに関してシュナーベル氏は、サービスセクターの物価上昇圧力高止まりにもかかわらず、来年には目標の2%達するだろうと確信している。 一方、シュナーベル氏はそのリスクは大きくないとの見方で、ECBが12月に公表する最新予測は、インフレ率が「中期的に目標付近」で推移するとの見通しを示すとみている。
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