衝撃と驚きに満ちた2024年、紆余曲折の回顧録-円キャリー復活の兆し
記事を要約すると以下のとおり。
投機的な個人投資家の熱狂、この世のものとは思えないほどの暗号資産(仮想通貨)の値上がり、そして円キャリートレード復活の兆し。それは伝統的な金融界を驚愕(きょうがく)させたほどだ。これを受け、10万ドルの大台を突破。最近の上昇局面で最も人気があり、かつ議論を引き締まりを覆し、デジタル資産コミュニティーを活気づけた。共同創設者で会長のマイケル・セイラー氏は市場での株式売却と転換社債(CB)の発行を組み合わせて資金を調達し、ビットコインへの投資を続け、現在の保有規模は400億ドル余りとなっている。 一方、セイラー氏の戦略は少なくとも現時点では正当性が一部裏付けられている。 今やリスク分布図の反対側にいる投資家が世界で最も人気のある銘柄への賭けを増やすことを可能にする投資商品の取引は急増し、こうした単一銘柄のレバレッジ型やインバース型といった「シングルストックETF」への資金流入額は65億ドル余りと過去最高に達した。NVDLというティッカーで取引されるこのETFは、11月下旬に運用資産が67億ドルと過去最高を記録した。米大統領選挙でのトランプ氏の勝利を受け、すでに勢いづいていた投資家は一段と強気になった。市場のタイミングを逸したからだ。 多くの投資家と同様、8月の短期的な市場急落時にはエヌビディアやテスラなど最も人気の高い銘柄の一部でパニック売りが相次ぎ、個人投資家グループの今年のリターンはわずか9.8%にとどまったという。これは2015年以降の指数がプラスのリターンを記録した年の中で2番目に低いパフォーマンスだという。 バンク・オブ・アメリカによると、S&P500が11月に5.7%上昇し、1年の中で最大の値上がりを記録する中、指数をアウトパフォームしたことを考慮すると、このパフォーマンスの悪さは特に顕著だ。-NataliaKniazhevich米国債の年初から12月18日までのリターンが平均で0.7%だった。国債がキャッシュをアンダーパフォームするのは4年連続で、ブルームバーグがTビルのリターンは合計で12%だったが、国債はマイナス10%だった。 ウォーレン・バフェット氏のバークシャー・ハサウェイもTビルの保有残高が今年、2倍強となり、第3四半期時点で3000億ドルに迫っている。これが債券にとって好調な年への道を開くと考えられていた。そのため、比較的長期の米国債の利回りを上回っていた2年余りの期間を経て、その利回りの優位性は消え、年初にあった約1.5ポイントのギャップが解消された。もちろんTビルはそうはならないと述べた。 最も大きな損失を被ったのは、新興国市場の円キャリートレードだ。これは今やウォール街の伝説となっている。一方、新興国通貨バスケットの円キャリートレードはそのボラティリティーにもかかわらず、年初から12月19日までのリターンが約13%となっており、空売りが解消されるにつれて日本円は1ドル=100円まで上昇する可能性があるとのBNYなどの予想を覆した。成長を刺激し、根深い不動産危機を緩和しようとする政府の取り組みにもかかわらず、期待されていた経済回復が実現しなかったことに多くの投資家がなおうんざりしていた。また、アバディーンは10月から10年債と30年債のロングポジションを構築し始めた。 中国の30年国債に連動するETFの今年のリターンは約21%に達している。習近平国家主席率いる中国当局は、経済が大幅な勢いをようやく取り戻し始めれば、今後は中国株も1月に安値を付けた後、投資家に利益をもたらしている。 フィデリティ・インターナショナルのマルチアセット投資運用部門グローバル責任者マシュー・クワイフ氏はインタビューで、来年は「中国株の方が明らかに費用対効果が高い」と述べた。
[紹介元] ブルームバーグ マーケットニュース 衝撃と驚きに満ちた2024年、紆余曲折の回顧録-円キャリー復活の兆し