米国債、年初来リターン帳消しに－トランプ氏復帰や利下げ鈍化に備え

米国債市場の年初来のプラスのリターンがここ2カ月にわたる低迷によりほぼ帳消しとなった。
　コロンビア・スレッドニードル・インベストメントのストラテジスト、エド・アルフセイニ氏は「米国債市場は指針を見つけるのに苦労している。」
Since1989,YieldsHaveNeverRisenSoMuchAfterFirstFedCutSource:Bloomberg　　10年債利回りが5月以降で初めて4.5％に上昇する中、米金融当局による追加利下げ幅を巡る疑問が高まる中、15日には押し目買いも見られた。
連邦準備制度理事会（ＦＲＢ）のパウエル議長が先週、利下げを急ぐ必要はないとの見方を示したことから、12月の連邦公開市場委員会（ＦＯＭＣ）会合で政策金利が引き下げられる確率は、金融市場で五分五分とみられている。
　ＲＢＣブルーベイ・アセット・マネジメントのマーク・ダウディング最高投資責任者（ＣＩＯ）は、トランプ次期政権が減税によって財政赤字を拡大させる可能性があるとし、30年債利回りが現在の約4.6％から23年11月以来の高水準である5％に向かって上昇すると予想。