極寒より猛暑の影響大、欧州で気候変動による死者増加へ-研究論文
記事を要約すると以下のとおり。
欧州での気温が上昇するにつれ、極寒での死者数は減少するものの、それを上回るペースで猛暑による死者数が増えると予想されている。バルセロナ、ローマ、ナポリ、マドリードなど地中海地域の都市では死者数がすでに大幅に増加している。22年の夏季には欧州大陸全土で記録的な猛暑が続き、大規模な適応策が講じられたにもかかわらず6万人強が死亡した。欧州の多くの都市では日陰や緑地が少なく、エアコンの普及も十分ではない。 イースト・アングリア大学気候研究ユニットのディレクター、ティム・オズボーン氏は、今回の研究は高齢化社会や各都市特有の脆弱性を考慮しており、これまでの研究よりも詳細だと評価。 論文によると、涼しさを維持するための大規模な適応策を講じても、気温上昇を気候変動対策の枠組み「パリ協定」の目標に沿った水準に抑えれば、死者数は3分の1に減少するとした。何もしなければ悲惨な結果になり得る地中海地域にとって特に重要だと警告した。
[紹介元] ブルームバーグ マーケットニュース 極寒より猛暑の影響大、欧州で気候変動による死者増加へ-研究論文