日銀利上げでも市場混乱なし、事前の強力シグナルにデータ軽視の懸念
記事を要約すると以下のとおり。
日本銀行の植田和男総裁は、金融市場の混乱を招くことなく、政策金利を17年ぶりの高水準に引き上げた。先週、氷見野良三副総裁に続いて植田総裁も今回会合で判断と総裁 昨年7月の前回利上げの是非を判断すると言及したことなどを受け、それまで4割程度だった織り込みは9割台に加速した。米国をはじめ海外の株式相場にも影響が波及した。 植田総裁は今回会合後の会見で、今後の緩和度合いの調整のペースやタイミングは「経済・物価・金融情勢次第で予断は持っていない」とし、毎回会合で各種データ・情報などを基に適切に政策判断していくと説明。その面では、昨年7月の時ほどタカ派的な印象はなかったと指摘。 もっとも、長期的にみると、今回の日銀のように中央銀行が可能性の高い会合結果を事前に市場に示唆することは、市場参加者が各会合での決定に対して異なる賭けに出る機会を奪うことになる。何かあったときに健全な取引が行われず、大きな混乱を招くことになりかねないと懸念。利上げ判断が一段と難しくなることは避けられず、コミュニケーションも複雑になることが想定される。
[紹介元] ブルームバーグ マーケットニュース 日銀利上げでも市場混乱なし、事前の強力シグナルにデータ軽視の懸念