トランプ大統領が公約する相互関税、その意味と機能とは－QuickTake

「目玉施策」を打ち出すと約束したトランプ米大統領は13日、世界の貿易相手国との通商関係を再編しかねない相互関税の導入を政権に指示する措置に 署名した。
ここ数十年間では通常、貿易障壁の引き下げ交渉を可能にした。
トランプ政権1期目に、ロス商務長官（当時）は、貿易相手国の関税率に合わせる形で米国の税率を引き下げるのは他国がそうした場合だけになると説明していた。
米国産品への貿易相手国の関税だけでなく、米国の製造業者を不利な立場に追い込むと見なされる要因、例えば、不公平と判断される企業補助金や規制、付加価値税（ＶＡＴ）、為替レート、知的財産保護の不備などを相殺することが目標となる。
特定の国からの輸入品に20％の一律関税を課す構えを見せていた。
そもそも、中国からの輸入品には60％の追加関税を課している国に対して米国がそれに見合う関税をかける場合、新興国が最大の痛手を被る。
ブルームバーグ・エコノミクス（ＢＥ）が米国と貿易相手国の関税率を比較したところ、インドとアルゼンチン、アフリカと東南アジアの大部分が最も影響を受ける。
トランプ氏はこの不均衡を根本的に不公平だと捉えており、米国産品が他国で販売される際に課されるＶＡＴ、特に欧州連合（ＥＵ）の15％のＶＡＴを繰り返し批判している。
1期目にトランプ氏が2期目に貿易面でより強硬な姿勢を取る可能性を示す兆候はある。
同氏は全ての国に課す傾向がある。