アクティビストの日本株投資が４年ぶり最高、自社株買いに次ぐ存在感

アクティビスト（物言う投資家）による日本株買いが今年、過去最高に達している。
　東京証券取引所が公表する投資主体別売買動向によると、自社株買いを積極化している日本の機関投資家は今年総じて売りが優勢で、アクティビストが日本株の主要な買い手となっている姿が浮かび上がる。
大量保有報告書の提出義務が発生する株式保有比率5％に届かないケースもあるとみられるため、実際の投資規模がさらに大きいのは間違いない。
アクティビストファンドの投資が活発に新規投資総額が過去最高を記録ブルームバーグ・インテリジェンス注：大量保有報告などで公表された案件のみ　　投資動向がたびたび注目される外国人投資家の現物株投資は今年、現時点で4000億円程度の買い越しにとどまっている。
　アクティビストは資本効率の改善に向けて資産売却や自社株買いを促したり、不動産の含み益を株主に還元するよう求めたりすることが多く、経営方針についてより具体的な要求を出すこともある。
20年から23年の4年間でわずか3件にとどまっていたこれまでと比べて急拡大した。
　ＢＩのまとめによれば、アクティビストファンドの日本株保有額は4兆8000億円と、東証全体の時価総額の0.5％程度に相当する。
主なアクティビストファンドの日本株ポジション出所：大量保有報告書など注：公表済みポジションのみの合計　　市場関係者はアクティビストの活発な動きが来年も続くとみている。