【米国市況】Ｓ＆Ｐ500種続伸、小型株中心に買い－円は154円台後半

景気敏感株は比較的堅調で、小型株で構成するラッセル2000指数は1.8％上げた。
この指数ではウォルグリーン・ブーツ・アライアンスもエヌビディアも同じウエートで算出される。
　ファンドストラットのトーマス・リー氏は、小型株やシクリカル銘柄にはさらなる上昇の余地があるとみている。
　バンク・オブ・アメリカ（ＢｏｆＡ）のストラテジストはナスダック100指数について、Ｓ＆Ｐ500種と対比して米国株選好トレードの巻き戻しを誘発し得る水準に近づきつつあると指摘した。
Ｓ＆Ｐグローバルが購買担当者指数（ＰＭＩ）速報値を公表した。
「成長の動向は好ましく、物価圧力は鈍化しつつある」とし、ゴルディロックスシナリオを示唆すると分析した。
来週は25日から3日間の日程で2年債、7年債の入札がそれぞれ実施される。
　ストーンヘイジ・フレミングのマルチアセット・ポートフォリオ・ソリューションズ責任者、ピーター・マクリーン氏は「ドルの上昇は続く可能性がある」と指摘。
　インベスコのシニアポートフォリオマネジャー、アレッシオ・デロンジス氏は、トランプトレードは12月末までに途絶え、焦点はマクロ要因に戻ると指摘。
　ドイツ銀行の為替調査グローバル責任者、ジョージ・サラベロス氏はドルについて、トランプ氏の政策が全て織り込まれているわけではないとし、まだ上昇の余地はあると指摘。
欧州中央銀行（ＥＣＢ）による来月の大幅利下げ観測が高まった。
関連記事：ユーロ圏総合ＰＭＩ、予想外の活動縮小－景気見通しに懸念深まる(2)　　みずほセキュリティーズの欧州・中東・アフリカ地域（ＥＭＥＡ）マクロ戦略責任者ジョーダン・ロチェスター氏は、「こうしたＰＭＩの数字は、米国と欧州の成長見通しが乖離（かいり）していることを確認するものだ。」
ロシアからイランに至るまで地政学的リスクが急激に高まった。
ロシアとウクライナの戦争は中・長距離ミサイルの撃ち合いになり、数カ月前から深刻さを増している。
ＷＴＩ先物週間騰落出所：ＮＹＭＥＸ　　今週はそれでも強気サインが浮上した。
　週間ベースの原油相場は10月中旬以降、上げ下げを繰り返してきた。
　ラピダン・エナジー・グループのボブ・マクナリー社長は「地政学的情勢が供給障害につながるリスクはまだ市場で顕在化していない」とブルームバーグテレビジョンのインタビューで話した。
バイデン政権はそれまで、世界のエネルギー市場が動揺する可能性を懸念してガスプロムバンクへの制裁を見送っていた。
金　　ニューヨーク金相場は5営業日続伸。
米金融政策の追加緩和見通しも注目されている。
地政学的な緊張激化は逃避先としての金の需要を高める。
　逃避需要があらためて強まったことで「11月上旬に調整局面に入っていた金には、新たなモメンタムが戻った」と続けた。
 　　金相場は年初からこれまでに30％余り上昇。
　来年には金が過去最高値を更新するとの見方が広がっている。
ニューヨーク商品取引所の金先物2月限は37.90ドル（1.4％）高い2737.20ドルで引けた。