【米国市況】大型テク株反発、一定の冷静さ戻る-ドル155円台半ば
記事を要約すると以下のとおり。
28日の米国株式市場では、世界的なDeepSeek(ディープシーク)ショックで前日下げたS&P500種株価指数とナスダック総合指数が反発。前日に単一銘柄として過去最大となる5890億ドル(約91兆6000億円)の時価総額を失ったエヌビディアは約9%上昇。関連記事:トランプ米大統領、マイクロソフトがTikTok買収協議中-将来は不透明 ハイテク7社で構成する「マグニフィセント・セブン」に連動する指数は2.7%上昇。29日決算に注目 個別銘柄では、ボーイングが1.5%上昇。ケリー・オートバーグ最高経営責任者(CEO)が同社にとって極めて重要な737型機の生産ペースの回復を巡り楽観的な見方を示したことが好感された。関連記事:ボーイングCEO、737型機の年内生産回復を楽観-決算は赤字 UBSグローバル・ウェルス・マネジメントの米州担当最高投資責任者(CIO)、ソリタ・マルチェリ氏は「AIのテーマは当面続く。」AIエコシステム内で価値が急速にシフトするためだ。投資家はインフレの先行きを巡り、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の発言に注目している。 ハイテク株が前日大きく値下がりしたことで、11兆ドル規模の上場投資信託(ETF)市場で買い場をうかがっていた投資家にとっては好機となった。 スレートストーン・ウェルスのケニー・ポルカリ氏は「買い手は豊富に存在する。」この先どのような展開になっても、競争は良いことだと述べた。為替 ニューヨーク外国為替市場では、ドルが再び買われ、主要通貨に対して全面高の展開となった。 上院が財務長官就任を承認したスコット・ベッセント氏が一律関税を2.5%からスタートさせる案を支持しているとの一部報道を巡り、トランプ氏は2.5%よりも「大幅に高く」設定する考えを表明した。 チャールズ・シュワブのチーフ債券ストラテジスト、キャシー・ジョーンズ氏は「ドル高の流れは、それを覆す証拠が出てこない限り続く」と指摘。また関税発動によって米国の輸入が減れば、米国外へのドル資金の流れが細ることでドルを下支えする公算が大きい。 原油 ニューヨーク原油相場は反発。鉄鋼と銅・アルミニウム製品にも関税を賦課すると述べた。 TPICAPグループのエネルギースペシャリスト、スコット・シェルトン氏は「午後に見られた価格急伸は、輸入されたカナダ産原油の価格がさらに高くなるのではないかとの懸念が背景にある」と分析した。金 金相場は反発。一律関税を巡りトランプ氏は、「それがどうなるか念頭にあるが、設定はまだだ。」関連記事:トランプ氏「半導体に近く関税発動」2.5%より大幅に高い一律関税望む サクソバンクの商品戦略責任者オーレ・ハンセン氏は「ドル上昇と株価の安定化という逆風をよそに、金は好調に推移している」と指摘。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物4月限は28.40ドル(1%)上昇の2794.60ドルで引けた。
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