【コラム】パウエル氏、トランプ氏恐れないが封じ込めは困難-ダドリー
記事を要約すると以下のとおり。
トランプ次期米大統領が実施しかねない政策を巡り、仮定に基づく行動はしないという米連邦準備制度と、パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長の判断は正しい。パウエル氏は大統領選後初の連邦公開市場委員会(FOMC)会見で、任期満了(26年5月)前に自分を解任する法的権限がトランプ氏にないと強調した。「われわれは推測せず、臆測せず、仮定もしない」と述べた。第二に連邦準備制度の雇用およびインフレ目標と整合的な金融政策対応が行われ、企業と家計がそれを完全に予測する状況をモデルは想定している。 トランプ氏の政策イニシアチブが控えめなものにとどまれば、連邦準備制度の対応は経済的影響を十分緩和するには手遅れとなろう。不確実性が高まり、より積極的な金融調整が必要になると予想される。いずれにせよ短期的には緩和継続の可能性が高く、両者の衝突はない。トランプ氏は自らが推す人物をFRB理事に任命し、「影の議長に市場がより注目するよう仕向け、パウエル氏の力をそぐような動きを見せることもあり得よう。」(例えば米連邦預金保険公社=FDIC=総裁への就任をちらつかせ)理事の任期が2026年1月に終わるまで訪れない。第三に今後の金融政策の展望を示唆するフォワードガイダンスを影の議長も提示できるだろうが、雇用とインフレ率が目標に近づく現状では、あまり重要でない。債券利回りの上昇は方向として適切であり、フェデラルファンド(FF)金利誘導の最終到達点が数カ月前に予想されていた2.9%ではなく、3.75%前後で底入れする見通しと一致する。確かに法人税率引き下げと規制緩和、関税引き上げは、少なくとも一時的に利益率を押し上げると期待される。過度な熱狂を投資家は後悔するかもしれない。
[紹介元] ブルームバーグ マーケットニュース 【コラム】パウエル氏、トランプ氏恐れないが封じ込めは困難-ダドリー